躁鬱の症状に気付いたら【まずはセルフチェック】

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双極性障害かどうか

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躁と鬱を繰り返す

躁鬱病とは、躁状態とうつ状態を繰り返す精神疾患で、「気分障害」に分類されます。現在では正式には双極性障害と呼ばれています。躁鬱病には二つのタイプがあり、はっきりとした躁状態があって、うつ状態との違いが明確にわかる双極1型と、軽躁状態とうつ状態を繰り返す双極2型です。一般に躁鬱病と呼ばれていたのはほとんどが双極1型のタイプでした。双極2型では軽躁状態をそれと気づかず、本人はいつもより調子がいいと感じ、気分がいいため周囲と大きなトラブルになることもありませんが、それだけに病気が見過ごされてしまう傾向にあります。双極1型の場合、躁状態のときは自分が誰よりも偉大で、自分には不可能なことはない、というほどの状態になります。もちろん病気だという認識はありませんから、仕事や人間関係、金銭問題などで大きな問題を抱えてしまい、場合によっては離婚、失職、破産など深刻なトラブルになってしまう場合があります。双極2型ではそうした大きなトラブルはあまりありませんが、うつ状態のときの抑うつ状態を「うつ病」と考えて受診し、抗うつ薬を処方されて服用するものの、一向に状態がよくならないということがあります。躁鬱病のうつ状態とうつ病は症状がそっくりですが、全く違う病気であり、抗うつ薬は躁鬱病には効きません。精神科医であっても二つの状態を鑑別することは非常に難しく、躁鬱病の患者が最初はうつ病と思われてその治療をしていたというのは、決して珍しいことではありません。

うつ病との鑑別が重要

自分や家族など身近な人が双極性障害の疑いがあるかどうか知るために、簡単なチェックリストがあります。まず、躁状態のチェック項目ですが、自分が偉くなった感じがする、気分が高揚して頭が冴えている、周囲の人間がすべて愚かに見える、こういう気分が1週間以上持続していれば、躁状態にあると考えられます。さらに、睡眠時間が極端に短く眠らなくてもエネルギーに溢れている、いろいろなアイデアが次々湧き出してそれらを実行するが続かない、非常によくしゃべる、気が大きくなって高額なものを見境い無く買う、性的に奔放になる、といったことが見られます。うつ状態はうつ病の症状とよく似ています。うつ状態のチェック項目は、抑うつ状態を感じ気分が落ち込む、何も楽しめない、やる気が起きない、集中力・決断力がなくなる、食欲が減退あるいは異常に更新する、疲れやすい、不眠あるいは過眠、自分には価値が無いと感じる、理由も無く罪の意識を感じる、といったことです。これらのチェック項目にあてはまることが2週間以上続いて生活に支障をきたしているようならば、うつ状態です。双極性障害とうつ病を見分ける一番のポイントは躁状態のエピソードがあるかどうかです。双極性2型の場合、躁状態のエピソードがはっきりしませんから、うつ病で抗うつ薬を服用していても一向に症状が軽快しない場合は双極性障害の可能性を考える必要があるかもしれません。